本を愛するだけの平凡な少年・春日高男の日常は、教室に置き去りにされた佐伯奈々子の体操着を衝動的に持ち帰ったことで根底から崩壊する。誰もいないはずの放課後、その背後には最悪の目撃者・仲村佐和がいた。クラスで孤立し、他者を侮蔑し続ける仲村は、春日の醜い秘密を盾に理不尽な契約を突きつける。思春期特有の過剰な自意識と嫌悪が絡み合い、少年は逃げ場のない泥沼の共犯関係へと強制的に引きずり込まれていく。
惡の華(The Flowers of Evil) 1巻 raw・ネタバレ
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内容紹介
惡の華 1巻 ネタバレ・あらすじ
⚠️ ネタバレを含みます。
春日が盗んだ体操着を抱え、パニックの中で仲村と対峙する場面から地獄は始まる。仲村が春日に要求したのは、佐伯への執着を形にする異常な執着の遂行だった。彼女は春日を『自分と同類』と断じ、優等生として生きる薄っぺらな殻を剥ぎ取ろうとする。教室の机の上で踊り、自らも汚れ役を買って出る仲村の姿に、春日は拒絶しつつも言いようのない昂揚感を抱いてしまう。一方、春日が憧れる女神・佐伯の純真さは、彼の中で増幅される『クソムシ』としての自己嫌悪と強烈なコントラストを描く。隠蔽のための嘘が嘘を呼び、春日の日常は嘘と罪悪感で塗り固められていく。自分が何者なのか、何に抗っているのかも分からぬまま、仲村の支配下で魂の摩耗が加速する第1巻。春日の抱く禁忌への衝動は、もはや後戻りできない場所へと到達した。
感想・ネタバレ
衝動的に体操着を盗むという背徳的すぎる幕開けに、冒頭から心を持ってかれた。春日を追い詰める仲村さんの歪んだ支配欲……あんなの、二人の間にしか流れない「共犯」の空気感が尊すぎて震える。優等生の殻を剥ぎ取られ、泥沼に引きずり込まれる春日の絶望と昂揚が入り混じった顔つきが最高にエモい。聖女のような佐伯さんとの対比で、春日の抱える闇がより鮮明に浮き彫りになる構成も秀逸。思春期の自意識が暴走する様はまさに地獄、でもこのヒリつく関係性に目が離せない。完全に沼。今すぐ続きを読まないと気が済まない、再読確定の衝撃作。
基本情報
| 著者 | 押見修造 |
|---|---|
| 出版社 | 講談社 |
| 1巻 | 1巻 |
